日本FIT会


活動報告

2012年12月7日
日本FIT会Year-end Partyが開催されました。

 

日本FIT会恒例の年末パーティーが12月7日、東京は青山の「アイビーホール」を会場として行われました。今年は、3月に多くのFIT卒業生が集まったラルフ・ローレン旗艦店でのレセプションがあったためか、参加者の数は例年よりも少なめとなったのは残念でした。しかしながら、卒業生が約半数、ゲストが半数という参加者の構成で、全員の自己紹介やPRを行う時間を十分に取ることができ、密度の濃いネットワーキングを行うことができました。

 

会の途中、尾原会長が2012年度の日本FIT会の活動について紹介した後、来年3月21日に予定されている次回のセミナーの概要や趣旨に触れ、また、FITが奨学生の対象校として指定されている3校のうちの1校となっているファースト・リテイリング社の「TOMODACHI-UNIQLOフェローシップ」プロジェクトに関しても説明を行い、参加者の多くが関心を高めました。

 

●2013年3月21日開催(予定)の次回セミナーに関して、詳しくは・・・
●「TOMODACHI-UNIQLOフェローシップ」プロジェクトに関して、詳しくは・・・

 

会の最後には、会員や会員が勤めている企業からプレゼント品の提供を受け、
素敵なクリスマスのラッフル・プレゼントが当選者に手渡されました。

 

この場をお借りいたしまして、今回の会に際しプレゼント品をご提供いただきました個人・企業の皆様に御礼申し上げます。

 

日本FIT会 幹事一同

2012年6月28日
FITセミナーシリーズ第2弾
「ファッションビジネスにおける留学」開催

 

 
お礼とご報告

日本FIT会会長 尾原蓉子

日本FIT会では、「ファッションビジネスにおける留学」セミナーと懇親会を、さる6月28日に東京大学伊藤国際学究センターで開催しました。

 

おかげ様で定員をはるかに超える方々に参加頂き、セミナーおよびパネル・ディスカッションも非常に密度の濃いものだったと御好評を頂きました。懇親会も熱気にあふれ大いに盛り上がり、主催者として嬉しく、有難く思っています。

参加者の方々、ご支援を頂いた企業や大学関係者、また講師やパネラー、そして日本FIT会の企画運営委員の皆さんに、心より御礼申し上げます。

 

簡単なご報告をしますと、この「留学セミナー」は、今年3月に㈱ファーストリテーリングの柳井正CEO兼会長やFITのJ・ブラウン学長などを講師に開催し大好評を頂いた「FIT特別セミナー」の第2弾として企画しました。(セミナーの内容は、チラシをご覧ください)
チラシはこちらへ→

 

「留学」をテーマとした理由は、(1)グローバル人材が不可欠な時代に入っている。にもかかわらず、(2)日本の内向き志向。とくに若者が留学や海外駐在に躊躇する傾向。(3)FB関連企業が、海外留学を推進したり留学体験ある人材の活用に積極的でない状況、などに危機感を感じたことにあります。

 

 

基調講演の講師、FIT准教授のエリカ・ローバックさんは、FITの特徴と留学生むけのOPT(Optional Practical Training=企業での実地訓練)プログラムについて話して下さいました。

 

FITの全日制学生数は、2011年秋学期で1万300人ですが、そのうち留学生は11%の912人(67カ国)。 国別のトップは韓国で376名(留学生の41%)、ついでカナダ、中国、日本は6番目。残念ながら日本からの留学生は、2005年からの7年間で83%減少し、現在は28人(3%)になっているという事でした。

46ある専攻の中で留学生が最も多いのはFashion Designで239名、ついでFashion Merchandising Managementが182名、Advertising & Marketing Communicationの60名。日本人の最多専攻はFashion Merchandising Management、ついでInternational Trade & Marketing, Communication Designとなっています。

OPT(企業での実地訓練)は留学生の80%以上がとっている選択プログラムです。これは専攻の勉強(2年)が終わった後1年間、実際にアパレルや小売企業あるいはデザイナー・ブランドに訓練生として就職し、現場体験を得るもので、報酬が得られる場合もあります。FITは実学を理念とし、1クラス最大25名の参画型教育を行っていますが、OPTは “2年+2年”の学位コースを設置しているFIT独特のプログラムで、他の大学にはありません。

ローバック氏のこの度の来日は、日本の大学の現状と留学に関する実態調査のため米国フルブライト委員会の派遣によるものですが、FITばかりでなく米国への日本人留学生が激減していることは非常に残念だ、と述べられました。

 

 

経営者の視点からの基調講演は、「今なぜグローバルなのか。求められるグローバル人材とは」のテーマで、(株)サンエーインターナショナル代表取締役社長 三宅 孝彦氏(FIT卒業生)にお願いしました。

 

三宅社長は、同社の1980年代以降の海外展開を、業界と時代背景を踏まえながら具体的に説明。時代と共に「グローバル化」の意味が変化していった経緯、また同社の「オリジナル」「ライセンス」「インポート」「グローバル・ブランディング」それぞれのポートフォリオが求める人材像を紹介し、グローバル人材の重要性を語られました。

まとめの「次世代に向かって求めたい人材像」では、「右手に感性、左手にそろばん」を前提に、4つの人材イメージ(下記)を提示されました。

1.発展途上人間:ポイントは

  (1)自律的に進化・自己成長出来る資質・志向 (2)狩猟性 (3)実行感度

2.フリークス:ポイントは

  (1)物事の本質を深く端的に掘り下げられる (2)アマチュアリズム (3)アンバランス

3.多様性を孕んだチームへのコミット:ポイントは

  (1)コミュニケーションでイニシアチブとれる (2)視野を広げられる (3)柔軟性

4.突破力:ポイントは

  (1)型にはまらない発想力 (2)孤高の人

非常に示唆に富み、また説得力ある講演で、参加者から、とても参考になった、大いに啓発的された、等のコメントを頂きました。

 

 

パネル・ディスカッション「ファッション・ビジネスのキャリアにおける留学の意義」では、FIT卒業生のパネラー、伊藤弘子氏(HISUIデザイナー)、布矢 千春氏(ジャーナリスト)、村上 潤氏(オンワード・カシヤマ・シンガポール社長)およびモデレーターの江草 未由紀氏(住友商事ブランド事業部課長)が、自身の体験をもとに留学の意義や後輩へのアドバイスを述べ、大いに盛り上がりました。

 
パネラーの方々が「最大の収穫」として上げたのは、「自立。自己表現に対する自信」、「どんなことにも物おじしない姿勢と責任感」、「海外慣れしたことで現地人の目線で、自然体で外国人に対応できるようになったこと」でした。

 

パネル・ディスカッションの詳細は、こちらへ

 

セミナー全体のメッセージともいえる、「留学に失敗は無い。迷ったら留学を」は、若い学生さんたちを、大いに元気づけたようで、このセミナーを開催して本当に良かったと思ったことでした。

以上

 

 

懇親会のご報告

  

セミナー後、会場を「ファカルティクラブ」に移して行われた懇親会には、セミナー受講者の大半がそのまま参加。その中に企業の人事部門担当者、ならびにセミナーの講演者、パネラー、その他のFIT卒業生そして日本FIT会の幹事が加わりました。

開会早々セミナー参加者は小さなグループに別れて留学体験者を囲み、これまで疑問に思っていたこと等を質問するというシーンが会場のあちらこちらで見受けられました。これから留学を目指そうという学生・社会人にとって体験者との直接的なコミュニケーションは、これまで漠然としていた自己の留学に対するイメージをかなり具体的なものとするきっかけになった様子です。

同じ方向を目指す同年代の人達との会話を通したネットワーキングも盛んに行われ、会は予定の閉会時間を大幅に超過する大変な盛り上がりを見せたとともに、参加者全員にとって貴重な時間となりました。

2012年3月21日
FIT特別セミナー「グローバル時代の人材育成とJapan Fashion」
開催

 

FIT特別セミナー「グローバル時代の人材育成とJapan Fashion」は、おかげ様で非常なご好評をいただきました。参加頂いた方々に御礼を申し上げるとともに、応募者が定員を遥かに超えたため、やむをえずお断りさせて頂いた方には、心よりお詫びを申し上げます。

 

セミナーでは、まず後援を頂いたJFW理事長三宅正彦氏により、今回の東京ファッションウィークの意欲的な新企画への期待と、震災1周年を期して日本にエールを送るため来日したFIT学長以下6名への謝意、がのべられました。

 

 

セミナーの講師は、(株)ファーストリテーリングの柳井正会長兼CEO、FITのジョイス・Fブラウン学長、FITミュージーアムのヴァレリー・スティール チーフ・ディレクターでした。講演の内容については、講師別に担当幹事がご報告しますが、はじめに全体として特に私の印象に残ったことを、まとめてお伝えします。

 

 

●柳井正氏の講演「日本企業及び日本のプロフェッショナルはどうあるべきか」のメッセージは、「東日本大震災が新しい日本を作る絶好のチャンスなのに、日本では何も変革が起きていない」。「どんな時にも、個人と企業は生き残らないとだめ。そのためには『世界に出てゆく』、『アジアの時代をテコに』、『限界を設けるな。荒唐無稽の事を考えよ』、『人と違うことを恐れるな』、『他からどんどん学ぶべし』、『スピードが不可欠』、『日本の強みを知り、誇りを持って臨め』、『成功にはブランディングが不可欠。商品だけでなく企業・想いを語れ』でした。

講演の詳細 – 1

 

 

●ブラウン学長のテーマは「次代を担う人材をどうつくるか―FITの革新的取り組みは」。学長はFITの強みが、創立時からの「業界との密接な連携」と「一般教養の重視」にあるとし、急速に変化するファッション関連産業(ライフスタイル産業)に対応してカリキュラムや教育内容・手法を大きく変化させている事例を紹介。特に2020年へむけた戦略ビジョンの5つの目標、そのための「未来の教授陣」に求める5つの資質、について熱っぽく語られました。「2020年に入学する学生は今8歳。彼らに何を、どう教え、どのような成長を促すかは、いま真剣に取り組むべきこと。戦略目標を着実に実行にうつしている」。

講演の詳細 – 2

 

 

●ヴァレリー・スティール氏は「外国人が見る日本ファッションの誇るべき強み―そのマーケティング方法は」の演題で、日本が平安時代から「ファッション」を褒め言葉として使ってきた先駆的文化であること。歴史を見ても、わび・さび、粋、鹿鳴館が象徴する西洋服の戦略的導入、戦後台頭した若者文化とファッション族など、世界でもユニークな美意識と洗練度を持つ強みに言及。日本デザイナーの創造力を商品化しマーケティングするためのヒント(世界的人気のポップカルチャー活用も含め)を紹介。外国人が買いたいのに、買える場(手段)がない、サイズが無い、情報が無い、では誠に残念、と強調されました。

講演の詳細 – 3

 

 

 

日本FIT会では、これからも、業界にお役に立つプログラムを企画したいと考えています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

日本FIT会会長
尾原蓉子

 

 

今回のセミナーにご参加いただいたのは、一般企業人、FIT卒業生、学生、教育機関関係者およびマスコミ関係者など広範囲な分野の方々で、出席者数は当初予定の人数をはるかに上回る総勢160名に及びました。
なお、当セミナーの様子はU-Streamを介しリアルタイムでニューヨークにも送られ、現地の2会場に集まった200名を超えるFIT学生、FIT関係者および業界の方々にも視聴されました。
今回のセミナーは、FIT本校が国外の同窓会組織の協力を得て行う初めての試みとして、企画時より学校内外で大きな注目を集めるとともに今後のFITおよび日本FIT会の活動に関し新たな可能性を示唆するものとなりました。

セミナーの概要および講師の略歴は、このpdfファイルをご覧ください。

 

 

2012年3月21日夜
FIT本校主催のレセプションが催されました

FIT学長Dr. Joyce F. Brown氏の初来日を機に、FIT卒業生およびFITに関係の深い業界の方々との懇親を深めるべく、FIT本校主催によるレセプションがセミナーが開催された3月21日の19:00より開かれました。会場となったのは、ニューヨークにてFIT本校と関わりの深いラルフ・ローレン社の好意によって、表参道の店舗をまるまるお借りする形で開かれました。
参加者は、セミナーの為に来日したFIT関係者6名をはじめ、FIT卒業生を中心にファッション業界で活躍されている約200名を超える方々。お洒落に飾られた店内で、シャンパンを片手に留学時代の話、現在携わっている仕事のことなど、大いに会話が弾みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

2011年 各種震災支援活動

– 日本赤十字社への義援金10万円寄付
– 日本FIT会NY支部が参画する震災支援イベント『Japan Block Fair (NY)』への商品供出
 Japan Block Fair 「東北・日本名産」供出品募集の詳細はこちらから→
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– チャリティーオークション開催(義援金寄付)

2011年 チャリティー講演&懇親会

2011年8月26日(金)19:30~
会場:銀座1st Five Garden
– 西邑桃代さん(NPO「日本の風」代表)による講演会『江戸の暮らし – 循環型社会を顧み、震災後のあるべき社会を考える – 』
 2011年 チャリティー講演&懇親会写真集はこちらから→
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2010年 講演会・懇親パーティー

2010年7月14日(水)19:30~
会場:vL FILO 三田
– FIT準教授 川村由仁夜氏による講演会『日本ファッションのグローバル化』

2009年 X’masパーティー

2009年12月10日(木)20:00~
会場:Limapuluh(リマプル) 南青山ラ・プラース店
– HISUI(翡翠)デザイナー伊藤弘子氏による講演会『HISUI(翡翠)’10SSコレクション・とその舞台裏』

2009年 座談会・懇親パーティー

2009年7月23日(木)19:00~
会場:TAOLU’S(タオルーズ) 神宮前
– 日本FIT会 総会
– 小川吉三郎氏と尾原蓉子氏による座談会:『変化するニューヨーク:ファッション・ビジネスの変容と人材育成』
 - ビジネス&クリエイティブの両面から –